第40回 読売育英奨学会 卒業式
茂木健一郎氏(脳科学者)
おめでとう、ご苦労様。大変でしたね。
皆さんは、最近泣いたとこありますか?
プロ野球の清原選手が西武時代に泣いたことがある。
日本シリーズで巨人と対戦、9回2死、あと1死で日本一という時、
彼は1塁ベースの守備につきながら泣いた。
あれは自分の涙、人生の涙なんですね。
KKコンビで桑田とともに甲子園で活躍し、自分が巨人入団、と思っていたのが、
仲間の桑田が指名された。
その桑田がいる、入りたかった巨人と対戦し、日本一を目の前にしている。
逆転優勝だと泣かなかった思うが、じわじわと感情がこみ上げてきて
ジグソーパズルの1ピースがはまって泣く場面になった。
そういう人生を目指すのは良いんじゃないかな。
一所懸命に生きないと泣けない。
出会い、別れ、つらいこともある。
そういう人生を歩んで人生は生きるためにある。
よりよく生きる。
孔子の論語に30にして立つ、40にして惑わずとある。人生のステップなんですね。
「脳を活かす勉強法」http://www.php.co.jp/bookstore/detail.php?isbn=978-4-569-69679-9
を呼んでいただけば判りますが、ドーパミンは喜びを感じると出ます。
学び、何かをやる、前にやったことを強化する、強化学習といいます。
メジャーリーガーのイチロー選手は天才と思う。
天才とは努力の仕方を知っている人のことですね。
簡単にできることではドーパミンは出ない。
ちょうど良い難しさ、全力で乗り越えられるものがドーパミンを出し、成長する。
全力でやる時間帯を作って欲しい。
元気になって欲しい。
プロレスラーのタイガージェットシンを知っているだろうか?
私は子供の頃、アントニオ猪木との対戦を見に行った。
サーベルを振り回して、観客席でも暴れまわる。
青コーナー誰それ、赤コーナー誰それ、ルールはこうだ、なんてことはやらない。
いきなり暴走、乱闘、しばらくしてそのまま試合開始のゴング。
それまでのことはゴハサンなのかい、とも思うが、談合、段取り、ルールどおり進めていたら輝かない。
「偶優性」ルールあることと、何があるかわからないサプライズ−遇優性−でドーパミンがでる。
根拠の無い自信が大事。
脳に楽天回路がある。後何年生きるかと問えば、平均余命より長くなる。
宝くじの当選確率も実際の確立より高く考えている。
良い彼女、彼氏との出会いについても実質より高い。
これが大事。
できないと鬱になってしまう。
芯がしっかりしている人になってください。変化に対応できます。
芯がしっかりしていないと、外側がガチガチに硬くなってしまう。
感動すること、それは傷つくことでもある。
向かい傷とおもって向かっていけば良い。
過去は育てることができます。