HITACユーザー研究会 記念講演 

「21世紀〜グローバル時代の経営戦略」

講師:株式会社ドリーム・インキュベータ 代表取締役 堀紘一氏

平成12年6月15日、オープンしたばかりの名古屋マリオットアソシアホテルにて

今後の10年を占う5つのキーワード

1.資本の論理の変化

2.人事システムの変化

3.国際競争

4.異業種参入

5.ネット革命


1.資本の論理の変化

    大企業は無私物でオーナーによる独占は少ない。

   中小企業はオーナー親族が独占し、株の売買がほとんど無い。この論理が変わる。

   ソニーの井出さんは買収を恐れている。その為、買収できにくいように株価のアップを図っている。

   その為良い製品を作らんとしている。

   あの大手のソニーが買収されるようなことがあれば日本のどの会社も買収される可能性があるということ。


2.人事システムの変化

  ・年俸制が変わる

    社員向けのインセンティブでなく、他社の有能な人材にアピール(ヘッドハンティング)するインセンティブを示す。

  ・定年制

    定年制が無くなる。定年制は年齢による差別とみなされ基本的人権に反するとされる。

  ・年功序列

    社長は40歳代後半から50歳代前半で就任期間は10年くらいが望ましいと考える。

   気力・体力・継続する力(変革していく力)が有り、成果をあげるに10年は必要。

    営業部長は気を使うから50歳くらい、開発部長は40歳くらいが良い。

    (年功序列で社長人事を決めるのでなく、長期展望を見て決めていくべき)


3.国際競争

  ・インターネット事業などで日本は遅れた。インターネット技術は米軍から米企業に払い下げられた。

   ある程度の遅れはいかたしかない。

   アメリカは大企業と小企業が、新と旧が手を取って取組む姿勢がある。(それが強い。)

  ・車や電機製品など東南アジアの追い上げがすさまじい。ただし、研究開発費に掛けている経費・人員の差が

   大きく、追い上げはするが追い抜くことはまず無い。

  ・ただし、コンピュータソフトは違う。韓国が先を行っている。

   ハングリー精神と英語力・教育の違いで韓国・香港・インドなどに負けかねない。

   かつて日系アメリカ人は人種問題などの壁にあたっていた。

   そのため子供の教育に力を入れ、弁護士・医者などたくさんのプロフェッショナルを育てた。

   有る程度豊かになるとハングリーさが欠けてくる。今の日系人・日本人はまさにそのもの。

   ハングリーな国が台頭してくる。あの12億人もいる中国も目覚めたら日本はホントに大変。

   現にシリコンバレーは1/3がインド人と中国人。

   特にインド人は 0 を発見した民族。(それはすごいこと)   


4.異業種参入

   ・これからのホントのライバルは同業者にあらず。 異業種からの参入と外資。

    論理が違うし、新しいコンセプトを出せる。

   ・新規参入の銀行はソニーとオリックスが成功する。

    セブンイレブンはダメ。預金を集められないし、融資もできない。

    コンビニでやり取りする預金や融資ではコストばかり掛かり金額も張らない。

    手数料商売もダメ。自宅のパソコンでできてしまうから。

   ・コンビニは斜陽産業。全体の成績は伸びているように見えるが、一店舗あたりの成績が悪い。

    加盟店離れが進んでいる。加盟店は儲からない仕組みになっているし、心身ともハードな商売。

    引止め策として、銀行端末を入れたり、インターネットの話をしている。

    コンビニにはスペースが無い。デリバリの中継はできない。

    (そんなところにネットで発注したものを取り次ぐスペースは作れない。)

    デリバリーポイントに成り得るのは新聞販売店と郵便局。


5.ネット革命

   ・ネット革命の猛威は10年続く。

    ただし、ネット株はダメ。ネット株は玉石混合。8割が石。素人には見極め無理。

   ・アマゾンドットコムは(ガレージからはじめて)一気に大きくなった。

    しかし、売れれば売れるほど赤字がかさむ体質。

    あそこまで行けば在庫を持たなければいけない。在庫や物流のノウハウが無いところでやっているから

    コストが膨らむ一方。

   ・バブル株は投資金を回収できない。配当金で回収するには200年掛かるなど。

   ・新聞・テレビは情報が遅い。情報は自分で取りに行く必要がある。 


日本人は相手を慮ってやってきた。

自分流でやろう。人と違うことをやんなさい。

50歳、60歳から始めたって良いじゃないか。始めましょうよ。

自分のやりたいようにする、人と違うことをやる、それが差別化戦略(他社・他製品との)になり、成功の秘訣となる。